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氷川の杜(スタッフブログ)

2017年10月15日 (日) [氷川の杜(スタッフブログ)]

『本殿彫刻』のお話し

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みなさまこんにちは。今日も氷川会館オフィシャルブログにお付き合いをいただき、ありがとうございます。
本日は、神幸祭の予定でしたが、あいにくの雨でお日待ちとなりました。市役所前の山車揃いも中止とのこと。とても残念です。
日本は秋祭りが多いのですが、それは収穫を祝うのと同時に、たくさんの作物に実りを与えてくださった神様に感謝するからだとか。作物が育つためには、太陽の光と合わせて雨も欠かすことができません。そう考えると今日の雨も残念なだけではないですね。


さて、今日はお祭りの日にちなんで『川越氷川神社 本殿彫刻』のお話しを。


川越氷川神社の現本殿は入母屋造り。天保十三年起工、嘉永二年に竣工されました。
建物の全面を埋め尽くす彫刻は、当時屈指の名工と謳われた島村源蔵(俊表)の手によるものです。槻材の木目を活かした無彩色の江戸彫り(関東彫ともいう)が特色です。

本殿上段東面には「源義家」
西面には「牛若丸の図」



北面には「大羽目三枚続きの頼朝の図」があります。圧巻です。



この構図は通称「鶴ケ岡」と呼ばれており、構図の中心は頼朝が鶴岡八幡宮の祭礼「放生会」に際して千羽鶴を放つ姿です。一枚の板から彫り出された彫刻は、3Dのような奥行きがあります。鳥かごに飼われた鶴はいったいどのように彫られたものなのか何度見ても見飽きることがありません。

そして腰回りには川越祭の山車でもおなじみ、氏子十ケ町の山車の人形を主題とした彫り物が、本殿より向かって右側より巡らされています。
亀に乗った浦島が竜宮へ行く姿を表した「浦島」(上松江町)
天の岩戸開きの様子は「手力男命」(南町/現幸町)
七福神の一人として長い間民衆に敬われてきた「布袋」(志義町/現仲町)
平安末期の超人的豪傑「為朝」(江戸町/現大手町)
江戸城の守護神として厚く崇敬されていた「山王(お猿)」(高沢町/現元町二)など。表情豊かな彫り物が並びます。

ちょうど、本殿彫刻の特別見学会の時間です!一年に一度、二時間に限りご覧いただける機会です。約170年も前のものを今見ることができる。昔の人も今の人も変わらずに感嘆の声を上げるのでしょう。
私もこれから、みなさまと一緒に見学してきます。

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