2019年10月7日 (月) [氷川の杜(スタッフブログ)]
『和装の花嫁衣裳』のお話し
台風被害にあわれた皆さまには心よりお見舞い申し上げます
皆さまこんにちは。ブログ管理者そよ風です。今日も氷川会館オフィシャルブログにお付き合いいただきまして、ありがとうございます。
今日はとても爽やかです。暑くもなく寒くもなく。結婚式を承っていますので、秋の清々しい一日に晴れの日を迎えられてよかったと思っています。
さて、今日は『和装の花嫁衣裳』のお話し。
先日ブライダルコーディネーターと「白無垢、色打掛、引振袖の違いをご存知ないお客さまも増えてきましたね。」という話しをしました。私たちは日常に和装の花嫁衣裳がありますから、その違いは当たり前のように思えます。ですが、考えてみるとプライベートで花嫁衣裳を見る機会といったらテレビや映画などの結婚式シーンに限られています。私たちは意識してその衣裳を見ますが、一般的には「この女優さんが着ると素敵」と衣裳を着ている女優さんに目がいってしまいますよね。女優さんもさることながら、ぜひ衣裳にも注目してご覧になってみてください。和装の色合わせなどは、とても参考になりますよ。
では、本題に。
まずは「白無垢」について。
一番の特徴は綿帽子から打掛、掛下着、掛下帯、帯揚げから末広の房まで、すべて白で統一しているということです。花嫁の正式礼装にあたる白無垢は、江戸時代から現代に至るまで、最高の格式の挙式衣裳として重んじられてきました。(9月24日のブログにさらに詳しい白無垢のお話しを書いています。)
続いて「色打掛」です。
白無垢と並んで花嫁衣裳を代表する色打掛。室町時代に、武家の婦人が移動する際の着物の着方からこの名前がつきました。地紋の入った色地に鶴亀、鳳凰、松竹梅、御所車などおめでたい吉祥文様が、金糸、銀糸の刺繍や織や染め、箔などの技法で施されています。色合いは、未婚女性の衣裳にだけ用いられる赤地の打掛が代表的です。また、挙式は白無垢で、披露宴の入場は色打掛でと短い時間でお色直しが可能な組み合わせでもあります。
そして「本振袖」。
未婚女性の第一礼装である振袖のなかで、最も袖丈の長いものを本振袖(大振袖)と言います。お端折り(おはしょり)をせずに着物の裾を引いて着る本振袖は「引振袖」とも呼ばれています。今はこちらが一般的になりつつありますね。華麗な模様と長い袖を持つ本振袖は、未婚女性の最高の晴れ着です。江戸時代には武家の婚礼衣装として用いられた正式は花嫁衣裳で、昭和初期までは最もよく着られていた人気の花嫁衣裳でした。
どの衣裳も素敵で迷ってしまいますが、スタイリストとご相談いただきながら、晴れの日の門出の衣裳を楽しくお選びいただきたいと思います。
*記事内の着物画像はTAKAMI BRIDAL公式HPより
なお、白無垢の試着体験ができるフェアを毎週水・木曜日(休館日を除く)に開催しております。洋服の上から着付けるため、面倒な着替えも不要です。短時間で試着ができますので、ぜひご予約の上、ご来館ください。