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氷川の杜(スタッフブログ)

2017年4月21日 (金) [氷川の杜(スタッフブログ)]

『結納』のお話し

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皆さまこんにちは。今日も氷川会館オフィシャルブログにお付き合いをいただきまして、ありがとうございます。
気持ちの良い天気が続きますね。早いもので、来週はGWのお休みに入る方もいらっしゃるのでしょうか?新緑が眩しい神社はとても気持ちが良いですよ!ぜひGW中にお越しください。


さて、今日は「結納」のお話しを。


「結納」と聞いて、「いやいや、堅苦しいし、食事会だけでいいよ」と思う方も多いかもしれません。ブライダル情報誌のゼクシィさんが毎年調査資料を出していらっしゃいますが、「結納」を実施したというカップルは、年々減少しています。

結納の起源は、仁徳天皇の時代にさかのぼります。仁徳天皇の皇太子が羽田矢代宿禰(はたやしろのすくね)の娘、黒媛(くろひめ)を妃とした時に納采(のうさい)が贈られました。納采とは天皇家の結納にあたり、これが結納の起源とされています。昔は公家や武家の間でしか行われていませんでしたが、明治時代になると庶民も行うようになりました。

「結納」とは、両家が新しく姻戚関係を結ぶために共同で飲食する酒肴、つまりお酒とご馳走を意味します。ですので、今多くのお客様が行われている「両家顔合わせの食事会」というのも、結納に含まれるのかもしれません。

先日、講師(ブライダルの基礎を教えています)を務めております短大の授業の中で、結納について、また結納品について取り上げました。授業を終えた学生からは、結納を未来につなげていくための様々な意見が出されました。

*日本伝統の儀式は日本の文化であるから、まず自分自身が興味を持って学び、その良さを伝えていくこと
*意味のあること。その意味を知らない人が多いので、雑誌や会場で意味を伝えて知ってもらう
*何をするかわからないから、簡単で構わないので結納を体験できるイベントをやってみるのはどうか


などなど。
私も会場に籍を置く一人として、考えさせられることも多かったです。

なかでも、結納品については興味を持つ学生が多かったように感じました。関東では9品の結納品をご用意することが多いのですが、どれもおふたりの末長い幸せを願うものが並びます。いくつかご紹介しましょう。

*熨斗(のし)
元々はアワビを叩いて伸ばしたもの。アワビは海産物の中でも昔から貴重な食べ物とされており、贈り物として最高級の品でした。現代では、贈り物に対する祝意を表し、延命長寿の願いが込められています。

*寿恵廣/末広(すえひろ)
一対になった白扇。扇を広げた形が末広がりを意味し、幸せが末長く続くようにという願いが込められています。

*友白髪(ともしらが)
白くした麻の束のこと。共に白髪になるまでという長寿の願いと、麻のように強い絆で結ばれるという意味で、夫婦円満の願いが込められた品です。

*寿留女(するめ)
スルメのことです。噛めば噛むほど味がでることから、味のある仲の良い夫婦になってほしいという気持ちの表れとして贈ります。

*子生婦(こんぶ)
昆布のことです。昆布は非常に繁殖力が旺盛なものですし、「喜ぶ」にかかって縁起物。元気な子供を産んで欲しいという気持ちの表れとして贈ります。

*勝男節(かつおぶし)
かつお節のことです。古くは武家の保存食や非常食として常備されていた品で、いざ出陣という時には武運長久の縁起物として扱われていました。


縁起物、願いがたくさんつまった結納品の数々。結婚がいかに両家にとって大切な儀礼であったかがわかります。
今日は少し長くなりましたが、結納はお互いに結婚することを認識する。そして、社会に婚約を認めてもらうという大事な意味もあります。

「面倒で堅苦しいからこそ、記憶に残るもの」とある学生の感想に書いてありました。おふたりとご両家がより固い絆で結ばれるためにも「結納」をお考えいただけたらと思います。

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