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氷川の杜(スタッフブログ)

2017年5月14日 (日) [氷川の杜(スタッフブログ)]

『恋の歌』のお話し

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皆さまこんにちは。
今日も氷川会館オフィシャルブログにお付き合いをいただきまして、ありがとうございます。
昨日は5月というのに、朝から冷たい雨が一日中降りましたね。そのせいか、今日は涼やかな風が心地よい天気です。神社の御神木もだいぶ緑が色濃くなりました。少しずつ夏の足音が聞こえてくる頃です。

さて、今日は「恋の歌」のお話しを。

今から千年以上も昔。人々は恋に落ちると、その気持ちを短い歌にして贈りました。そう、ラブレターです。そのラブレターはわずか31文字。この短い歌の中に、あふれんばかりの想いを込めていました。

短歌を詠む時のルールは、「五七五七七」を守ること。
俳句のように季語も必要ありません。ですから、想いをそのままに歌にして贈ることができたのかもしれませんね。

最後にいくつか恋の歌をご紹介いたしましょう。
今では使うことも少なくなってきた「ラブレター」という言葉。古に想いを馳せて、大切な人に素直な気持ちをしたためてみてはいかがでしょうか。


うたた寝に 恋しき人を 見てしより 
夢てふものは たのみ初めてき(古今集 恋二 小野小町)
*うたた寝に恋しい人を夢見てからというもの、この次は本当に来て欲しいと、夢を頼みにし始めました。

いかにして 恋止むものぞ
天地の 神を祈れど 吾は思い増す(万葉集 巻十三 三三〇六)
*どのようにして、恋が止むものであろうか。天地の神々に祈るけれども、私はいよいよ思いが増すことだ

相関
ただ一夜 隔てしからに
あらたまの 月か経ぬると 心惑ひぬ(万葉集 巻四 六三八 湯原王)
*たった一晩逢えずに隔たっていたのに、一月も過ぎてしまったかと、私の心はちぢれに乱れる思いだ

わが背子が かく恋ふれこそ
ぬばたまの 夢に見えつつ 寝ねらえずけれ(万葉集 巻四 六三九 娘子)
*あなたがそんなふうに私を恋しく思うものだから、私の夢にしばしば現れ、そのために眠れもしなかった

※短歌は、平成25年4月に川越氷川神社で発行された「わ」からご紹介いたしました。

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